「シェアハウスのボードゲーム」をつくる
この記事は絆家シェアハウスアドベントカレンダーの投稿の一つとして執筆しています(12月18日を担当しました)。
いまのシェアハウスに暮らしていて「シェアハウスのボードゲームをつくりたい」という思いがふつふつと沸いているので(低温でじっくり)、今回はこのことについて書きます。
なぜつくりたいのか
いま住んでいるシェアハウスはわりとボードゲームで遊ぶことが多く、最近でこそ頻度は減ってきたものの、ステイホームが叫ばれていた頃は毎日のようにボードゲームを楽しんでいた。
ほんと遊びすぎていて夜更かしどころか夜明けまで遊んでいた。
狂っているほどに。 楽しかったなぁ
元々ボードゲームをつくっていることもあり、この空間や体験をひとつのボードゲームとして
構築できないかな。と思ったのがきっかけです。
ボードゲームをつくることは
ボードゲーム制作は1つの表現方法だと思っています。
シンガーソングライターが歌って表現するように、作家が感情を文字に起こして読み手の琴線を揺さぶるように。
1つの表現方法として、ボードゲームをつくっています。
ボードゲームをとおして遊んだ人が追体験したりして、おもしろがってもらえたら良いかな、などと考えながらボードゲームをつくっています。(なんか文章にするとカタイ)
シェアハウスに暮らしている中で出てきた言葉たち
(ゲームに取り入れたいと思っている要素)
・シェア精神(モノを分け合う、キモチを分かち合う)
・溶ける時間
・強い意志を持って部屋に帰る
・文化的多様性(家庭レベルでの文化、地域・国レベルでの文化)
・心地よい距離感
・ほどよい心遣い
・生活に余白をつくる
言葉のカテゴリーも解像度もバラバラだけど、このうちいくつかは色濃く出していけたらなーと。
どんなボードゲームになるか(ゲーム用語で言うと)
worker placement を土台にしてbuttingやwerewolfの要素を取り入れようと思ってます。
絆家シェアハウス住民はもちろん、シェアハウスを検討している人、これから入ってくる人と一緒に和やかに遊んでもらえたら嬉。
しめきりの設定
まだ具体的に遊べるところまでゲームとして落とし込めてはいないけど、今年度末にはいまのシェアハウスを離れる予定なので、出て行く前にはボードゲームを完成させたい。
もしこの記事を読んで興味を持ってもらえたらぜひお声かけくださいませ。
来年2月くらいには遊べるようにするので、遊んでみたりして感想とか聞かせてほしいです!
シェアハウスの生活は続く
いまのハウスを出て住む場所は変わるけど、またシェアハウスに住むと思う。
そう、わたしはシェアハウスが好きで、この生活を共にする空間で生まれる会話や体験が好きなのだ。
今回、文章を考えながらあらためて実感しました。機会を与えてくれてありがとう。
それでは
年の瀬に2021
年の瀬も年の瀬、2021年の12月31日です。
ちょうど1年前にもブログを更新していました。年末になると1年を振り返りたくなる習性があるようです。
今年はちょうど去年ブログに書いたパーマカルチャーの実現に向けた一歩を踏み込めたと思う。
お茶の木を育てはじめたり、養蜂のために蜜源植物(レンゲやヘアリーベッチ)の種を蒔いたり、ヘーゼルナッツの苗木を取り寄せてみたり。
植物の生長を楽しみつつパーマカルチャーへの道筋が見つかった気がした。
また、今年の大きな変化は武蔵野美術大学に通い始めたこと。
通信課程のデザイン情報学科にて学びはじめました。
新しいことを学ぶのは楽しいことだなぁと実感した1年でした。
来年はこれまで積み重ねてきたものを掛け合わせて、農×ものづくり×デザインの道を模索して具体化していきたい。
それでは、良いお年を
お茶の生長記
お茶の花が開花。
去年の春にお茶の苗木を買ったもので、1年間生長を見守ってきたので感慨深い。
なぜお茶の木を買ったのかというと、飲み物としてのお茶への興味とパーマカルチャーに応用できないかと思ってのこと。
おととしは日本を離れていたこともあって自分の中でお茶への熱が高まっていて、アツアツのお茶を飲んでホッコリすることへの渇望があった。
日本を離れると甘くないストレートの渋いお茶を飲む文化はあまりないようで、お茶としてペットボトルに入っている飲み物はほとんどが砂糖を加えてあり、かなり甘かった。(それはそれで美味しいのだけれども)
あとはパーマカルチャーへ応用したいとの思い。
インドのオーロヴィルでパーマカルチャーの現場に触れて、日本版のパーマカルチャーに取り組んでいきたいと考えていて、日本の気候に適した植物をひととおり書き出していくと、そのひとつがお茶だった。
パーマカルチャーの森で感じたことは植生の多様性と立体感(高木から中高木、低木と空間を余すことなく植物があるような状態)だった。
日本の四季をとおして果樹や野菜を採取できるような森にするために、同じように高木から低木まで植える必要があると考えているが、お茶の木は刈り込むことで低木として樹高を抑えることができるし、日当たりが良いところを好むことから、森の南側の林縁部に植えるのに適していると考えている。秋には花も咲くことから養蜂の蜜源としても期待したいところ。
この1年間でお茶の木は無事にいまの土壌に馴染んだようなので、今年も購入してみた。
購入したのは下記URLの心向樹 (しんこうじゅ)さんです。
茶苗(一般) - 品種のお茶専門店 心向樹 日本茶 品種茶 通販 web
ちなみに昨年購入したのは
・印雑131
・いずみ
・そうふう
・やぶきた
・さえみどり
計 6種類
今年は
・さきみどり
・摩利支
・ふくみどり
・サンルージュ
・うじひかり
・はるみどり
・さみどり
・在来種
計 8種類を購入。
色々な品種を買ってみて、どの品種が土地に適しているかも見定めたいところ。
これからの生長が楽しみ♫
植える場所を計画しつつ森の手入れをせねばっ
それでは〜
たんぼ×森=たんぼフォレストリー
少し前の話、里山活動に参加しており、活動の集大成ということでレポートを提出する機会があった。
その時、ちょうど耕作放棄地を耕し、自然栽培で稲作をできないかと思いつき手当たりしだいに動いていた。
当時していく中で考えたことなどこの機会に記録しておこうと思う。
まだまだできていないことも多いが、活動していく中で確かな手ごたえは感じた。
いまは活動休止しているが(田んぼもおそらく元の放棄地状態に)、またいずれ戻り実践していきたい。
以下、レポート文
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たんぼ×森=たんぼフォレストリー
私がこれから活動していきたいこと、それはたんぼと森をともに育てることである。これをたんぼフォレストリーと名付けた。
アグロフォレストリーの手法に習い、たんぼと森をともに育てていきたいと考えている。たんぼフォレストリーはたんぼでの農業、森での林業、とそれぞれを分け隔てることなくひとつのフィールドという目線で一緒に育てていくことで、たんぼと森が持っている多面的機能を発揮し里山としての風景を守っていくことにも寄与すると考えている。
アグロフォレストリーはこれまで熱帯林地域で主に活用されてきたが、多様な樹種の存在が熱帯林地域ほど樹木の種類はないが、たんぼと組み合わせることにより多様な生態系を育て日本の温暖地域ならではの”たんぼフォレストリー”が可能だと考えている。
アグロフォレストリーとは
アグロフォレストリー(Agroforestry)とはアグリカルチャー(Agriculture:農業)とフォレストリー(Forestry:林業)を掛け合わせた造語であり、混農林業や森林農業などと訳されている。1950年代から南米地域を中心に始まった、森林破壊が背景となって主に熱帯林地域で実施され始めている。
アグロフォレストリーの特徴としては、ある土地に樹木または木本植物(果樹,香木,榔子類を含む)と農作物もしくは家畜をほぼ同時期に植栽したり、放牧したりする。そして樹木などの多年生植物の成長度合いに応じて、農作物栽培し、植物資源を常に保有しつつ土地を有効に利用し、生産するという点がある。
日本において伝統農法として焼畑農法があるが、継続的に植林、火入れ、栽培の循環が生まれているという点でこれもアグロフォレストリーの一例といえる。日本の焼畑農法では、焼畑の後数年間はソバ、ヒエ、ダイコン、カブ、サトイモ、マメなどを育て、さらにコウゾやミツマタなどを植えて換金性の高い植物で10年くらい利用した後、スギの植林を行うというスギの造林法がある。
アグロフォレストリーのメリット・デメリット
◎メリット
・複数の種類の農作物を同時に育てるので、単一作物の栽培価格変化による影響を受けづらい(ある種類が安くなってしまっても、他の作物を売ることで補える)
・森を育てるので、樹木と農作物の相性の良い組み合わせがあり、収量増加やその土地の効率的な活用ができる。
・森を育てることで落葉による栄養の循環が生まれる。
以上のメリットはアグロフォレストリーが実施されている熱帯林地域でのメリットであるが、私が考える一番大きなメリットは人と土地の交流地点になるということである。
私のたんぼフォレストリーの将来像としてはたんぼとして、森としてだけでなく、ビオトープや自然観察、人と人、自然と人との交流が生まれる場として価値が生まれるようにしたいと考えている。(稲作をしながら、時には果樹を取り樹木の下で休憩がてらお茶をするようなイメージ)
◎デメリット
・森を育てるので、収益を得るまで時間がかかる(植える植物にもよる)。
・多くの作物・樹木を育てるので管理が大変(知識と経験が必要)。
・従来の農業とは異なる手法なので、地域住民の理解が必要。
以上のデメリットの中で一番注意しなければならないのは地域住民への理解だと考えている。稲作目線で考えると一般的に行われている慣行農法(単一植物の栽培)では邪魔者扱いされてしまう植物が存在することになるので、周囲に気を配りながら地域住民の理解を得ることが非常に重要となる(田んぼの中に樹木が植わっていようものなら草刈りをサボっている。などと言われかねない)。
現在、アグロフォレストリー で多くの実績がある地域は、熱帯林地域であるが、地域の社会条件、土壌条件や気象条件、現地でのニーズ、何を求めているかによって、植える作物も樹種も、その組み合わせ方もさまざまである。木材やパルプ材を採取するのか、農作物を直射日光から守る庇陰樹とするのか、薪炭材とするのか、あるいは果実を採取するのか・・・目的によって植える樹種も多彩である。また農作物にしても、香辛料、嗜好料、薬草、繊維など選択肢は多岐にわたる。
住んでいる地域に合わせていくことのできる柔軟性、多様性こそが、アグロフォレストリーのおもしろさでもあり難しさと言われている。
アグロフォレストリー の特徴を活かしつつ、必要以上に手入れをしなくとも自然の成り行きにある程度任せ農作物を育てることができないかを考え、落葉による栄養の循環を促すことができるようにすることが、たんぼフォレストリーを継続していくうえでの目標だと考えている。
植える植物について
たんぼに適した樹木として耐水性、水はけの悪い場所での生長を重視する必要がある。
里山や湿地にごく普通に生えている植物のなかでも、食用でき有用となりうる植物を中心に調べたところ、果樹として、カキ・ベリー類の樹木、カキは、「桃栗三年柿八年」などと言われ収穫まで時間を要するが、湿地との適性や病害虫に強いとされている。
また、ベリー類樹木は、収穫までの期間が短く、また湿地に対応している樹種もある。さらにベリー類の近くにハッカを植えることでコンパニオンプランツとし、ベリー類の害虫防除を期待でき、より多様な植物相を形成することも考えられる。
落葉樹としては、ヤナギ・ハンノキ・カツラとし、これらは湿地を好む落葉樹であり、落葉した葉がやがて堆肥となり循環することが期待できる。
毎年 |
2〜3年 |
4年以上 |
イネ |
ベリー類 |
カキ |
クリ |
イチジク |
|
エダマメ |
|
たんぼフォレストリーまでの道のり
植物界の生長は非常に長い期間を要し、長い目で付き添っていかなければならない。
毎年収穫できる作物としてイネ、サトイモ、エダマメがあり、いずれも現在私が活動している田んぼでもほとんど人の手を加えることなく収穫することが出来た。
年数を重ねるごとに収穫できる作物が増え、ハンノキなどの落葉樹の木々が育つことで風景も生長するたんぼと森にし、その自然の成長を楽しみながら活動できると考える。
さいごに
私の中で、このたんぼフォレストリーの発想が生まれたきっかけとして、地元で農地転用されソーラーパネルの設置が進んでいることがある。昨今のソーラー発電ブームにより、農地だった場所にソーラーパネルが広がり景色が一変してしまう土地が増えてきた。見慣れた風景に現れた違和感、一度建設してしまったら元の農地に戻ることはないだろう。
一時的な世間の流行に流されることなく、たんぼや樹木の生長を見守り、風景を育て、地域の自然と関わり合いながら生きてていきたい。
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メープルシロップが生まれる森へ
今は和メープルの名前で呼ばれている日本のメープルシロップという存在を知ったのは新聞の記事からだったと思う。
北陸地域の方の投書で”初春にだけ味わえるイタヤカエデの涙”みたいな記事だったかな。
長く辛い冬を耐え忍んだカエデの木に刃を入れる。すると樹液がポタポタと滴り落ちてくる。
まるでそれは涙のように…。
みたいな文章だったと思う。
素敵だな。と思った。
そして、自分も味わってみたいと思った。
それから何年たっただろう。やっとこさ今回”カエデの涙”の現場に行くことができた。
森と人とが共生して、良い循環が生まれている地域だった。
〜現地のガイドの方からはたくさんの学びをいただいたのでメモ列記〜
・持続していくためには森である必要がある。林ではダメ。森のように樹高を揃えないようにすることが重要。
・カエデ以外の樹木でも樹液は出るがエグミがあってとても口にすることはできない。
・カエデは亜種が多い。
・エンコウカエデの樹液が最も糖度が高い。
・ウリカエデは燃やしても煙が出ない。雄木になったり雌木なったりする。樹木の温度が低いから(樹皮が薄いため)夏には抱きつくと冷たくて気持ち良い。
・カエデが好む土壌は樹種によって異なるが、水が豊富であり水はけ良いところに生える。
・樹液を採取するためのルール。直径20センチ以上の大きさの樹木に限定。φ15mmの径で2センチの深さで穴を開ける。
・日本はメープルシロップをカナダから世界で二番目に輸入している。
・カナダからサトウカエデを輸入して植えたが全滅。適地適木。
…とにかく学びの多い一日だった。
今回参加したツアーを主催している方々は地域のことを本当に考えていることが言葉の節々に感じられた。
地域の歴史を勉強して、地域の地理、自然がどのような姿であったかを知る努力、、、自分もできるところからコツコツと。森に関わり良い循環を導きたい。
それでは
カードゲームをつくるということ
ゲームマーケット2018秋を終えたところで
ぼくがどのようにカードゲームをつくったか。の巻です。
今回の新作『キャベツ王国の夏』は、ゲーミフィジャパンさんの
ワークショップに参加してつくりました。
こちらのワークショップは5月から毎月1〜3回ペースで開催され
ゲームマーケット秋に合わせて完成を目指します。
今年で2回目の参加でしたが、
カードゲームをつくる上で
なによりも大切なのは ”強い思い”
これに尽きます。
カードゲームで遊んだことがない人でもつくれる方法を学べます。
希望、野望、要望、、、思い思いのものをカードゲームに落とし込んでいきます。
カードゲームやボードゲームの作り方は色々な手法があると思いますが、
ゲーミフィジャパンさんでのカードゲームづくりの特徴はメッセージを核とした
ゲームの中の世界(ゲームの中でどのような物語になるのか)
と
ゲームの外の世界(ゲームをプレイしている人にどのような世界を味わってもらいたいか)
を深掘りして考えていくところにあります。
(決してゲームシステムやひらめきから作らない。)
深掘りして考えていくことで、自分を見つめ直すことにも繋がったりします。
単純に楽しい売れるゲームを作る。というより、
メッセージを込めた作品を創る。
大切なのは強い思いなのであります。
そして今回、キャベツ王国の夏に向けて考え出したメッセージは
”生きる”と”機能美”
”生長の物語”
”自然は巨大な実験室”
”食べることと生きること”
など、ざっくりとこのようなイメージで構想を練ってましたが、
最終的に絞り込んでいき、”生きる”と”機能美”にたどり着きました。
というのも5月から始まったカードゲームのワークショップと
ちょうど時を同じくして無肥料栽培という農業の講座も受講した
影響があります。
この講座では無肥料栽培を実践している篤農家の岡本よりたかさん
から様々なことを教えていただき、野菜が生きるということ、
生きるための戦略や兼ね備えている機能美などのエッセンスをゲームに込めました。
(またおいおいゲームについて詳しく書きたい。。)
そういえば、前回の作品『みつばちの春』に続きタイトルに季節を入れました。
みつばちの春では花がたくさん咲き誇る春を舞台に
プレイヤーであるみつばちがあわただしく花の蜜を集める雰囲気にしました。
今作は夏です。
野菜がすくすくと育つ夏の様子を想像しながら
ゲームを楽しんでいただけたら嬉しいです。
そのうちネットショップで買えるようになるので、ご興味ありましたら
チェックして見てください。
それでは