メープルシロップが生まれる森へ
今は和メープルの名前で呼ばれている日本のメープルシロップという存在を知ったのは新聞の記事からだったと思う。
北陸地域の方の投書で”初春にだけ味わえるイタヤカエデの涙”みたいな記事だったかな。
長く辛い冬を耐え忍んだカエデの木に刃を入れる。すると樹液がポタポタと滴り落ちてくる。
まるでそれは涙のように…。
みたいな文章だったと思う。
素敵だな。と思った。
そして、自分も味わってみたいと思った。
それから何年たっただろう。やっとこさ今回”カエデの涙”の現場に行くことができた。
森と人とが共生して、良い循環が生まれている地域だった。
〜現地のガイドの方からはたくさんの学びをいただいたのでメモ列記〜
・持続していくためには森である必要がある。林ではダメ。森のように樹高を揃えないようにすることが重要。
・カエデ以外の樹木でも樹液は出るがエグミがあってとても口にすることはできない。
・カエデは亜種が多い。
・エンコウカエデの樹液が最も糖度が高い。
・ウリカエデは燃やしても煙が出ない。雄木になったり雌木なったりする。樹木の温度が低いから(樹皮が薄いため)夏には抱きつくと冷たくて気持ち良い。
・カエデが好む土壌は樹種によって異なるが、水が豊富であり水はけ良いところに生える。
・樹液を採取するためのルール。直径20センチ以上の大きさの樹木に限定。φ15mmの径で2センチの深さで穴を開ける。
・日本はメープルシロップをカナダから世界で二番目に輸入している。
・カナダからサトウカエデを輸入して植えたが全滅。適地適木。
…とにかく学びの多い一日だった。
今回参加したツアーを主催している方々は地域のことを本当に考えていることが言葉の節々に感じられた。
地域の歴史を勉強して、地域の地理、自然がどのような姿であったかを知る努力、、、自分もできるところからコツコツと。森に関わり良い循環を導きたい。
それでは